中小企業の事業承継ブログVol.6 ~承継時、現経営者にやっていただきたいこと~

こんにちは!事業承継専任スタッフの横田です。

 

まずは簡単な告知をさせてくださいm(_ _)m

弊社では、ご来社またはご訪問させていただいたうえで、事業承継のご相談やご質問を承っております。

さらに、遠方の方や、コロナ禍で対面できない方のためにZoomを使った面談も実施しております。

先般、ご相談を承った経営者の方より、「今まで誰にも相談できなかった」というお声もいただきましたが、

多くの経営者の方が同じ想いをお持ちなのではないでしょうか?

他人に話をすることで考えがまとまることも多くあります。

ご相談につきましては費用は一切かかりませんので、ぜひ弊社を活用していただきたいと思います。

 

 

さて、今回のテーマは、現経営者が事業を誰かに継がせると決めた後にやっていただきたいことを紹介いたします。

 

以前にもお話ししましたが、事業承継は社長の肩書を継いだだけでは充分ではありません。

人(経営)や資産、知的資産といったものを総合的に引き継いでいく必要があります。

そこで、事業承継の際にはそれらを引き継ぎやすくするための準備が必要であり、その準備は現経営者がすべきと考えています。

具体的には、以下の内容について、経営者に準備をお願いしています。

 

 

①今までの会社の歴史を振り返る

 

創業者であれば、どのような想いで会社を立ち上げたのか?

苦労はどのようなものがあったのか?

経営者としての喜びは何であったか?

従業員にはどうなってもらいたいのか?などを整理します。

2代目以降の経営者であれば、

自分が承継するときにどのように引き継いだのか?

引き継いだ後、何を守り続け、何を変革させたのか?

またその理由は何か?をまとめます。

 

まとめたものは、現経営者の会社に対する想いが凝縮された

「社史」であり経営者の「自分史」でもありますので、

それらを余すところなく後継者に伝え、引き継がせることが事業承継の際には必要となります。

 

 

②会社の現在価値を知る

 

自社にどれだけの価値があるのかを知っておくことも事業承継では必要となります。

引き継ぐ側からすれば、引き継いだ後に儲からない会社を継ぎたいとは思いません。

(中には自分が立て直すんだ、と意気込む方もいらっしゃいますが、レアだとおもってください・・・)

一般的には決算書や株価評価、ebitdaなどの指標を用いて企業価値を計りますが、

会社によっては売掛の焦付きや不良在庫、経営者への貸付などの負債や損失が隠されている場合もあります。

現経営者は、それらの財務上の膿を明らかにし、後継者にも正確に開示することが求められます。

また、現状儲からない体質の会社となってしまっている場合には、

後継者へ引き継ぐまでに現経営者の責任の下で会社の磨き上げ(儲かる会社への改善)をする必要があります。

 

 

③自分の財産を把握する

 

人はだれ一人の例外もなく、いずれは死を迎えます。

中小企業の経営者は、相続人への財産分与だけでなく、自らが経営してきた会社の行く末も考慮した相続対策をしなければなりません。

現預金はいくらあるのか

不動産は何を所有しているのか

有価証券などの預金外資産はいくらか

保険は何に加入しているのか

そして自社の株式の価値はいくらか、です。

特に中小企業の経営者の場合、自社の株式を保有していることがほとんどですので、

自分が最期まで株を保有している場合には、想像外の高い株価となってしまい、財産分与に影響を及ぼすことが多くあります。

争族とならないように、リスクは事前に把握し、対策を立てられるようにしたいところです。

 

 

④引退後のセカンドライフを計画する

 

私はこれが一番大切だと思っています。

ほとんどの時間を会社経営に費やしてきた経営者(と奥様、旦那様)です。

今まではやりたいことや行きたい場所があってもなかなか実現できなかったのではないかと思います。

会社を後継者に譲った後に、会長職として暫く会社に携わるのもいいのですが、

どこかで一線を引いていただき、やり残したことがあればそこに時間を使っていただきたいのです。

温泉巡りをしてもいいでしょうし、

乗りたかった車を買ってドライブにでかけるのもいいですよね。

少し落ち着いたころに、クルーズ船で世界一周旅行なども夢があります。

かつてやりたかったこと、あるいはこれからやりたいと思っていることを今のうちにリスト化してみてはいかがでしょうか?

 

ただし、やりたいことをするにもお金が必要になりますので、

今後の生活に必要な資金+やりたいことの資金をどのように捻出するのかは、

引退時に退職金をいくらもらうのか、年金はいくらもらえるのか、によってさまざまですので、

まずは引退後の生活資金シミュレーションをしていただくことをお勧めします。

 

 

いかがでしたでしょうか?

 

経営者の方が事業承継を決意した後は、現経営者に考えていただかなければならないことが意外と多いことがお分かりいただけたかと思います。

スムーズな事業承継をするためには、現状を正確に知ることと、明確な未来予想を立てることが重要となります。

 

弊社では、事業承継を検討している経営者の方の頭の整理をするための「要点整理シート」を用意しております。

ご相談いただいた際には、経営者の方の承継イメージを余すところなくお聞きすることが出来ますので、

ぜひご相談、ご活用ください!

 

 

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