中小企業の経営では、「どこに手を打てば利益が増えるのか」を判断するための“数字のものさし”が欠かせません。
その代表例が、毎月の試算表に並ぶ費用科目です。
一方で、ただ試算表の科目を眺めてみても、何を意味し、経営のどんな判断につながるのかが分かりにくい、と感じる方も多いのではないでしょうか。
そこで今回は、まず 試算表に出てくる代表的な費用を“経営の視点で整理” したうえで、それらの数字から どんな課題が見え、どんな改善策が考えられるのか を解説していきます。
1. 変動費 ――「売れば売るほど、本当に儲かっているか」
変動費とは、売上が増えると一緒に増える費用です。
商品やサービスを提供するために必要な、仕入・材料費・外注費などが該当します。売上に比例して発生するコストと考えると分かりやすいでしょう。
「売上は伸びているのに、利益が増えない」
「忙しさの割に、手元にお金が残らない」
こうした場合には、変動費が膨らみ、売上の伸びを利益が打ち消している可能性があります。
主な指標
- 原価率(原価/売上高×100)
- 仕入比率(仕入高/売上高×100)
- 外注費率(外注費/売上高×100)
改善の方向性
- 仕入先や外注先との条件・価格の見直し
- 外注業務の内製化検討
- 商品・サービス別の採算管理
2.人件費――「人件費が利益を生んでいるか」を見る
人件費は、人が働くことで発生する費用の総称です。給与・賞与・社会保険料などが該当します。
「人は増えているのに、利益が伸びない」
「現場は忙しいが、生産性が上がっていない」
こうした場合、人件費が利益に結びついていない構造になっている可能性があります。
主な指標
- 売上高人件費率(人件費/売上高×100)
- 労働分配率(人件費/付加価値額×100)
改善の方向性
- 業務プロセスの見直し・標準化
- ITツールの活用による効率化
- 役割分担・評価制度の再設計
3. 販管費 ――「今の経営体力を測る」
販管費は、売上に直接結びつかないが、会社を維持するために必要な費用です。
家賃、リース料、水道光熱費等が該当します。
主な指標
- 販管費率
- 損益分岐点比率
改善の方向性
- 固定費の棚卸しと優先順位付け
- 契約内容(家賃・リース等)の見直し
- 売上水準に見合ったコスト構造への調整
まとめ
変動費・労務費・販管費。
この3つを見直すだけでも、なぜ利益が残らないのか、どこに手を打つべきかが、驚くほど明確になります。
試算表を、単なる結果の一覧で終わらせないために、まずはこの3つの費用から分析をしてみてください。
弊社では数字を作るだけでなく、経営判断につながる体制づくりを伴走しながら支援しています。
無料相談も承っておりますので、お気軽にお問い合わせください。





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